宝塚歌劇団の世界をご案内します。 歌って踊れる三拍子揃った宝塚歌劇のお芝居やショー。 歴代の魅力を一緒に堪能しましょう。
あの劇場の感動をご自宅で… 宝塚ファン必見の宝塚歌劇専門SHOP
宝塚歌劇団バナー


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
OGジェンヌ公演情報はこちら
現役ジェンヌ公演情報はこちら


この記事の著作権は配信元に帰属します
ブログランキングに参加しています。応援お願いします
人気ブログランキングへ にほんブログ村 演劇ブログ 宝塚歌劇団へ


ロシアの文豪トルストイによる晩年の名作「復活」を宝塚歌劇団がミュージカル化すると聞いて、意外な感じがした。主人公ネフリュードフは本来、理想主義の明るい男性だが、若い頃に犯した罪を悔いるあまり内省的になった人物として描かれている。

しかし、花組公演第1部「復活―恋が終わり、愛が残った―」(石田昌也脚本・演出)を見て、それが杞憂(きゆう)だったと気づいた。
カチューシャとのラブロマンスはもちろん、ネフリュードフ自身の成長物語としても楽しめ、前向きな気持ちにさせられた。

舞台は19世紀末の帝政ロシア。モスクワ郊外で青年貴族ネフリュードフと公爵令嬢ミッシィの婚約披露が開かれる。
そこへ彼が陪審員を務める裁判が開廷されるという知らせが入る。
裁判所で彼は目を疑う。
貿易商を毒殺、所持金を奪ったとされる被告の1人が、かつて愛したカチューシャことエカテリーナ・マースロワだったのだ。
カチューシャが娼婦に身を落とす原因を作ったのが自分だと気づいたネフリュードフは、彼女の無実を証明するため、身を削って奔走する。

ネフリュードフ役は蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)。
後に明かされるように革命家たちに共感を覚えながらも、最初の婚約披露パーティーの場面では、貴族としての生活に疑問を抱いていなかった。
しかしカチューシャとの再会によって、彼女への愛情と贖罪(しょくざい)意識が生まれ、自分の立ち位置を全面的に見直すことになる。
蘭寿はそんな主人公の変化を抑制された演技で表現した。

静かな演技の中でのぞかせたのが、怖さを感じるほどのいちずさ・純粋さ。
ネフリュードフは自分が所有する農地を小作人に解放し始めるとともに、シベリアに流刑されるカチューシャに同行する。
彼女への恋愛感情や贖罪意識だけでもなければ、革命思想への共感だけでもない、自らがよって立つところは自分で決める。
蘭寿が造形した主人公は、そんな強さを獲得していく男性であるように感じた。

ネフリュードフの叔父の屋敷で使用人を務めていたころの純真さと、うらぶれてからのはすっぱな雰囲気の両方を表現しなければならないカチューシャ。
その難役に挑んだのが蘭乃はな(らんの・はな)。
ネフリュードフからの愛情をうれしく感じる気持ちの一方、重荷になってはいけないという思いのはざまで揺れる女性を巧みに演じている。

静かなネフリュードフとは対照的に、陽気な性格で物語に彩りを与えるのがシェンボック
壮一帆(そう・かずほ)は、主人公の士官学校時代からの友人であるこの役をはつらつと演じている。
シェンボックをはじめとする友人や伯母のイワノーヴァナ(京三紗=きょう・みさ)ら親族が主人公を応援する姿もほほ笑ましい。
「恋が終わり、愛が残った」という意味深長な副題が示す結末も含め、希望が感じられる内容だった。

静かな「復活」から一転、第2部のレビュー「カノン―Our Melody―」(三木章雄作・演出)はエネルギッシュな作品。
カノンとはクラシック音楽の用語で、同じメロディーを一定の時間をおいて別の声が追いかける様式を指す。
今回のレビューではシャンソン、カンツォーネ、ジャズなど世界の名曲をバックに、喜びや寂しさ、嫉妬など様々な感情が表現される場面が、寄せくる波のように登場する。

海底に沈んだ古代宮殿を舞台とする冒頭の場面。
宮殿の柱がぐるりとまわって、壮、蘭乃、蘭寿の3人が次々と出てくる様子が印象的だった。
トップに就任して初めてのオリジナルショーとなった蘭寿は、ダンサーとしてもさすがの存在感を示す。
蘭乃との息もぴったり。
蘭寿と蘭乃、壮と実咲凛音(みさき・りおん)という2組のデュエットダンスも見どころの一つ。
華麗な舞台装置もあいまって、ヨーロッパを旅しているような気持ちになるレビューだった。



スポンサーサイト
OGジェンヌ公演情報はこちら
現役ジェンヌ公演情報はこちら


この記事の著作権は配信元に帰属します
ブログランキングに参加しています。応援お願いします
人気ブログランキングへ にほんブログ村 演劇ブログ 宝塚歌劇団へ


コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL

Copyright © ●宝塚歌劇団は愛の媚薬のパラダイス●. all rights reserved.
ブログパーツ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。