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まもなくトップ就任1年を迎える雪組トップスター音月桂が、9月2日開幕(10月3日まで)の兵庫・宝塚大劇場公演「仮面の男/ROYAL STRAIGHT FLUSH!!」で就任後初のショーを披露する。

ミュージカル「仮面の男」では、仏国王ルイ14世と、双子兄弟フィリップの2役にも初挑戦。
前作「ハウ・トゥー・サクシード」で喜劇を演じ、新境地を見せた音月が、初ものづくしの今作で、また新たなページを開く。

雪組男役トップの音月桂は笑顔でインタビューにこたえる
トップ初、本拠地でのオリジナルショー。
トランプゲーム「ポーカー」の最高の決まり手がタイトルだ。
「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」。
勝者の喜び、敗者の悲哀をレビューで描く。抱負も格好よくキメて、と思いきや...。

 
「気合十分ですが...」


どこかおかしい。


「あの、実は私、ポーカーというゲームをしたことがありませんで...。本を買って勉強したんですよ。いろいろな決まり手があるんですね! でも、決まり手が多過ぎて覚えられない」


端正な顔立ちを崩して、こう笑わせる。


「それに...あの...1人じゃなくて『2人以上で遊んでください』って書いていて。ああ、1人じゃだめだなあって。時間があったら、生徒みんなで(ポーカーで)遊びたいくらい」


作品を表現するためには、関連することすべてを学ぶ。
こんな生真面目さも魅力の一端。
テーマは勝負の世界。
演出の斎藤吉正氏から、組員それぞれが競い、成長してほしいとの願いを込めたと聞いた。
98年入団ながら、組長に次ぐ最上級生。
若い組のトップだ。


「先生の気持ちにこたえられるよう、今の私と、雪組の今のメンバーでしかできない、若さとパワーあふれるエネルギッシュなショーを目指したいです」


ちなみに、ポーカーはまったくの初心者だが、得意なトランプゲームがある。


「えへへへ、スピードです! シャシャシャシャって、やりますよね。あれ、得意なんですよね~」


だまし合いや相手との駆け引きより、スピード勝負が得意なまっすぐな人。
もっとも舞台ではポーカーフェースどころか、さまざまな顔をみせている。


今回、ショーに先立つ芝居は、米俳優レオナルド・ディカプリオ主演で映画化もされたミュージカル「仮面の男」。
ルイ14世と、彼と双子という設定のフィリップの2役を演じる。


「(2役は)宝塚に入って初めてかな。双子ですけど、性格は180度正反対。育った環境が違いすぎるので、最初は逆に『作りやすいかな』と思ったんですけど。実際、中身の私自身は同じ人間なので...」


トップ就任後、悲劇の「ロミオとジュリエット」、はじけた「ハウ・トゥー・サクシード」と、硬軟織り交ぜ役をこなしてきたが、今回も一筋縄ではいかない。
レオ様版の映画は公開当時に見たが、今回、再びDVDで見直してみた。


「(レオ版は)やっぱり、最後は苦しくなって、重いなあ~って。でも、今回は、重すぎず、王様は『暴君』というのがぴったりですが、おもしろおかしくも描かれていますので、眉間にしわを寄せて見ていただくようなものとは、ちょっと違っていると思います」


とはいえ、コミカル要素が若干入ることで、逆に暴君の役作りが難しくなり、かたや、フィリップにも難所はある。


「6年間、仮面をつけたままって、非日常でしょ。6年というと、小学校を卒業しちゃう。顔に光も、風も感じないし、自分の手でほおを触ることもない。初めて仮面を外すとき、開放感なのか、逆に怖いのか、どっちなんだろう?」


自問自答しながら、役柄を練り上げる。
2役への突破口は、人間だれしもが何らかの形で持つ二面性だ。


「そうですね。私の場合、けいこ場では、雰囲気も含めて、明るく楽しくしていたいし、みんなもそうあってほしいと思ってます。でも、一生懸命やってのめり込んでいる分、家に帰ると、バタッといってしまう。そういう意味の二面性はあるかもしれない。でも、性格的にはあんまりない。誰に対しても、裏表なく接しているつもりなので」


夏場のけいこも苦にならない。
四季の中で夏が最も好き。
「明るくて、元気になるから」
彼女の夏バテ対策は、塩あめだそう。


「楽屋で塩あめがはやってます。水分はもちろんですけど、塩分は忘れがちなところだから。でもね~、気持ちいいんですよね。動いて、汗をかくのは!」


若竹のようにまっすぐなトップには汗と、挑戦が似合う。

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